第17話レーナードスキナードその3『1977』
中野サンプラザ3日目のコンサートの後、楽屋でロニーヴァンザントのお誕生日会がささやかに執り行われました。前座のボク等も参加させてもらえることになり楽しいひと時を過ごしました。
しかし僕はちょっと緊張していたのであります。それは最終日までにロニーにお願いしなければならないことがあったからです。
中野サンプラザ3日目のコンサートの後、楽屋でロニーヴァンザントのお誕生日会がささやかに執り行われました。前座のボク等も参加させてもらえることになり楽しいひと時を過ごしました。
しかし僕はちょっと緊張していたのであります。それは最終日までにロニーにお願いしなければならないことがあったからです。
中野サンプラザ2日目、僕達がステージへ楽器の準備に行った時のことです。半ズボンをはいてロングヘヤーをうしろに束ねた外人のおっちゃんが僕達のドラムセットを運んでいました。当時、アイドルワイルド・サウスにローディーはいなかった。ローディーとはアンプやドラムセットを完ペキにセットしてくれ、ギターチューニングから楽器全般を担当するテクニシャンのことです。ローディがいないので当然自分たちのことは全部自分たちでやっていました。唯一前座の時のライブ終了後だけはカッコがつかんので、マネージャーと何人かの友人がステージから袖までは楽器を撤収してくれていました。
レーナードスキナードがやって来た、1977年1月のことです。そしてなんとアイドルワイルド・サウスと共同記者会見をやるという。「話がちゃうやないかー!!」それもええ方にちがう。全くの前座やと思ってたのに、願ってもない話。それも恐い怖いレーナードにその会場で初対面と聞かされ、そらビビったです。ところがこれがどっこい、また話がこんがらがってきた。レコード会社の方から紹介され、俺達のバンド名をきいたトタン、レーナードのみなさんえらいゴキゲンに、そして友好的になったのです、といいますか最初からええ人達やったワケであります。