中学3年の時かなぁ。
ある土曜の午後、制服のまま大阪梅田までオックスのライヴを観に行きました。
オックスは当時大人気のグループサウンズで、会場の名前は忘れましたが、今でいうライヴハウス(当時はオシャレにも「ジャズ喫茶」と呼ばれてました)でのコンサートでした。
観客はというと、僕以外全員女性。若いオックスファンの女の子の中にただひとりの男、それも丸坊主の中坊。正味やなぁと思いつつ2階の一番前へなんとかもぐりこみ、ライヴが始まりました。
今のコンサートは短くても1時間半、長いのになると3時間ちゅうのもありますが、当時は1日に何ステージもやるため、確か40分くらいの超短いステージでありました。
“ガールフレンド”、“ダンシングセブンティーン”、“スワンの涙”とヒット曲のオンパレード。丸坊主もだんだん興奮してきて、エンディングで起こるであろう“失神”を心待ちにしていました。
オックスは失神バンドと呼ばれていて、ラストの曲“テルミー”(ローリングストーンズ)でキーボードの赤松愛が感極まって失神するパフォーマンスがお決まりとされていました。
ところがどないなことか、淡々と演奏は進み、サササーっとライヴは終了してしまいました。お客さんも不満らしく、なかなか帰ろうとしません。これでオシマイ。「金返せー!」と叫んでいるファンも数名いました。(さすが大阪!!)
まぁ今考えると毎回ウソでも失神するのはしんどいやろうし、これはしゃあないかなーと思うのでありますが、何せ頭の中は”失神”でいっぱいやったもんで、中3の丸坊主は、かなりショックでした。なけなしの小遣いはたいてこわごわ梅田まで1人で行ったのに、どないしてくれんねん、と。
この日を境にちょっとシブイ路線に乗り換えました。
そしてゴールデンカップスにのめりこんでいくのであります。
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