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第05話 『テレキャスター?エスクワイヤー?』

初めて買ったエレキギターはビクター製で、ビザールもええとこの6,980円でした。

 テレビで観るグループサウンズは、様々なギターを使っていました。リッケンバッカーに似たハニーやメーカー名もわからないものが多かったと思います。
そんな中、ジャガーズには2人のギターがいて、ある番組(多分「ヤング720」)で2人がおそろいの白いかっこええギターを弾いているのをみて、イッパツで持っていかれました。

 その日以来欲しくて欲しくて、三宮にあるアオイ楽器においてあると聞いて、早速見に行きました。 そのギターは赤色(キャンディアップルレッド)で、ビグスビーのようなアームがついていて、ヘッドに「ELK」とありました。
 当然ジャガーズのギターがフェンダー製であることなど知る由もなく、36,000円を2割引にて購入。このギターは一流品?で、「エルク・カトラス」という名前でした。 (→第1話の写真を見てください)ゴッツイゴキゲンに弾いていましたが、ある時これがコピー物ということを知り、メチャショック。色は違うけどジャガーズといっしょやと思っとったのに。しかし1年以上使いました。

 で、本題はここから。

 ある日、東門筋にある港楽器社に白色のギターがぶら下がってるという話を聞き、早速見に行きました。
 そこにあったのは紛れもなくジャガーズとうりふたつなヤツ。そら後光が射してました。 お店の人にきくと米国製や言うし、65,000円を60,000円にしてくれる言うので、父・母・祖父・祖母に無理をいい、購入できることに。
 夢のような日々。やっと手に入れた宝物。もう弾きまくりました。

 ある日、友人の家に言ったとき、音楽雑誌を見ていると、その宝物が載っていました。
「かっこええナァ、おんなじやでぇー」とよくよくみてみると、「うーん、何かちがうぞ!!」ということが判明してきた。まず、マイクが僕のには1つしかついていない。フロントの銀色のマイクがついていないのである。 そして、ヘッドを見ると、「アーッ、ちゃうゾー!」。雑誌のギターには黒い文字で「FENDER TELECASTER」とくっきりでっかく書いてある。それに対して僕のんは、金色の文字で「FENDER」、そして、「TELECASTER」ではなく小さな小さな字で「esquire」とある。そらもう「アッチャーッ!!」です。

 マイクが1つだけ、フェンダーの字が地味。悩みに悩んだ結果、僕は文房具店へ行き、銀色のテープと黒のマジックインキを買いました。
 テープはフロントピックアップの形に切り、ピックガードに貼り付けた。これでボディの雰囲気はバッチリ。そしてヘッドの文字。ここはていねいに黒に塗っていった。なんと、「Fender」の金文字を塗りつぶしたのです。「esquire」の小さな字はどないもならんかったので、そのままにしました。いやぁ、これで落ち着いた。見た目バッチリ、眺めてても安心の日々でした。

 しかし、ギター好きの方ならもうお気づきでしょうが、実はとんでもないことをしてしまっていたんです。 このエスクワイヤーというギターは、実は60年代後半のヴィンテージ。そのフェンダーのトランジションロゴを黒に塗ったなんて・・・。
 その後、このギターは洪栄龍さんの所へいくことになるのですが、洪さんは「松浦、オマエアホやなぁ」と言うてました。おっしゃる通りです。

 ところで、なんでこんなに好きやったギターを手放したかというと、これも今となったら笑い話ですが、レスポールの音がせえへんかったからであります。

 その頃日本にギブソンレスポールは輸入されておらず、ましてや今のような情報に満ちあふれた世界やなかったので、どのギターがジミー・ペイジの音がするかなど、わからなかったのです。(ジミー・ペイジは1st〜2ndアルバムでは60年代前半のテレキャスターを使っていたはずなので、決して間違いではないねんけど)

 それからエスクワイヤーよりちょっとはひずむフェンダージャガー、そして初めてのギブソンES-335と、売っては買いが続きますが、「もしこのギターがなかったら今の自分はなかったやろうな」と思われるギブソンレスポールに出会うには、もうちょい時間がかかるのであります。

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その頃日本にギブソンレスポールは輸入されておらず、ましてや今のような情報に満ちあふれた世界やなかったので、どのギターがジミー・ペイジの音がするかなど、わからなかったのです。(ジミー・ペイジは1st〜2ndアルバム

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